ホームレス用語集
ホームレスの分析
- マンガ喫茶(まんきつ)・ネットカフェ(ねかふぇ)
- コミックや新聞・雑誌を読んだり、インターネットをすることを目的とした喫茶店形式の店舗。多くはついたてで仕切られたコンパートメントを持ち、ドアが閉まる個室形式の店舗も増えている。ほとんどがフリードリンク(ジュース飲み放題)で、テレビ、ビデオ(DVD)、ゲームなどができる店も多く、シャワー設備を備えるところもある。椅子だけでなくリクライニングシート、あるいは完全にフラットな床を持つ個室もあり、毛布を貸りれば仮眠もできるため、24時間営業の店は深夜、宿泊客であふれることが多い。夜間の6~8時間は廉価なパック料金が用意され、1,000~1,500円程度で利用できるため、若者だけでなく熟年労働者もドヤの代わりに利用するケースが増えている。
- ワーキングプア、派遣、フリーター、ニート、ひきこもり
- 低所得の労働者層、あるいは仕事をしておらず肉親に扶養されている層。仕事を失ったり肉親との関係が絶たれれば、ホームレスになる危険をはらんでいる。
- 日雇い派遣、ワンコールワーカー
- 人材派遣会社に登録し、ケータイを使って電話一本で日替わりの仕事を転々とする就業形態。マンガ喫茶やネットカフェを定宿としている人もあり、彼らは新しい時代のホームレスともいえる。
- ネットカフェ難民
- マンガ喫茶やネットカフェに寝泊りしながら仕事をする人間の総称。
- 失業系、退却系(メンタル系)、不良系、厭世系
- 社会適応性と欲求水準によるホームレスの分類。詳しくは「ホームレスのタイプ分類」を参照のこと。
- 労働・社会運動系、宗教系、福祉系
- ホームレスを支援するボランティアの分類。「ボランティアのタイプ分類」を参照。
- 野宿者
- 公園や河川敷、あるいは駅構内や路上に寝泊りしている人を指す。ネットカフェ難民は野宿ではないので厳密にはこの範疇ではないが、そうした区別は差別的な支援をもたらすので、好ましいものとはいえない。
- エサ拾い
- ゴミを漁って食料を調達すること。ある種の人間性を放棄しないとできない作業である。
- エサ撒き
- 個別のホームレスに食料を配ること。ボランティアが使うことばだが、炊き出しを指しては用いない。
- 並び
- コンサートやスポーツなどのチケットを取ったり、人気商品を発売日に手に入れるために、販売店の行列に代理で並ぶ仕事のこと。
- 収容所
- ホームレス一時宿泊施設や自立支援センターなどの施設を悪くいうことば。
- ドヤ
- 簡易宿泊所。場所にもよるが一泊1,500~2,500円ぐらい。
- 生活保護
- 憲法25条では「国民の最低限の生活を保障」するとかなんとかいっているらしく、やむなくそれを実施するための制度。受給するには役所からボロクソにいわれた挙句、たいへんな手間ひまがかかる。
- パン券
- 自治体がホームレスに発行する商品券。取扱店で買い物ができる。
- 飯場
- 日雇い労働者の粗末な宿舎。
- アオカン
- この場合、野宿のことを指すが、一般には別の意味が流通している。
- アブレ
- 仕事にアブレた状態(失業)と、日雇労働者失業保険を指すものとの二通りで使われる。
- マグロ
- 路上強盗のこと。
- ケタオチ
- 賃金がやたらと安い仕事や業者を指す。
- トンコ
- 宿舎から逃げ出すこと。
- 餅代
- 日雇い労働者に年末、行政から支給される一時金。
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