ぼくは以前から自分を新しいタイプのホームレスだと思っていたし、それどころか果たしてホームレスの範疇にさえ入るのかどうか、ずいぶんと悩んだものである。するてぇと「もやい」のトピックスに「生活困窮の若者、ネットカフェ転々 支援団体にSOSも」という新聞記事が紹介されているのを見つけたのだった。
生活に困窮して住居を失った若者が、ネットカフェを仮の住まいとして日雇い仕事を転々とするという話で、ぼくは日雇いには出ないがネットカフェで銭を稼いでいて、その点では似たもの同士ではある。とはいうものの、近ごろはまったく稼げていないわけで、そのためにネットカフェを使えないという悪循環にハマッているのだけれど。
ブログを持っていた人もいるようだが、ぼくと交流がなかったところを見ると、「半ホームレス」とはいっているが、ご本人には「ホームレス」という意識がなかったのであろう。いや、それはアナタ、正真正銘のホームレスなんですよと、ぼくはいうわけだが(笑)。おそらくこの新聞記事は、以前に取材を申し込んできた記者さんが書かれたものだろうと思う。
最近は「ワンコールワーカー(日雇い派遣)」といって、登録した人材派遣業者にケータイから電話一本、日替わりで派遣先に赴くという就業形態があるが、こうした人たちにもネットカフェを利用する層がいて、この記事の冒頭で紹介されているのはそうした人なのだろう。
これはいわゆる「ワーキングプア」と呼ばれる層だけれども、ワーキングプアといっても住居がなければそれはホームレスなので、日雇いのおっさんがドヤに寝泊りして仕事をしていたのとおなじことを、若者はネットカフェに寝泊りしてやっているというだけの話なのである。
さて、この層をなんと呼ぶべきだろうか? 生活形態はホームレスと変わらないが、おそらく新しい呼称がつくのではないか。「ネットカフェワーカー」なんていうのはどうだろう? あるいは「ネットカフェフリーター」か。「ネットカフェホームレス」もありだが、負のイメージを引きずり過ぎる感じもする。
※その後「ネットカフェ難民」という呼び方が定着したため、タイトルを変更しています。