梅雨なる季節

スポンサーリンク

この季節、路上はほんとうに厄介な場所だ。
雨、雨、雨……
傘などあろうがなかろうが、ほとんど意味などない。ちょっと歩けば、足元はすぐにびしょ濡れになってしまうからである。それがまたいつ乾くとも知れず、不快きわまりないのだ。

日中といわず夜間といわず、寝場所が極端に少なくなるのも頭が痛い。明日どころか数時間先のことがわからない。今、これからここを出て、わたしはどこへゆくのか。それさえわからない始末なのだ。嫌な季節だなァ……

関連記事

ほんとうはなにもできない自分 俺はよく傷ついた傷ついたっていって騒ぐんだけども、ほんとうはそれとおなじぐらい、あるいはそれ以上に人を傷つけているんだ。意図的に傷つけることもあるし、気づかないうちに不用意に傷つけてしまうこともある。 当代の幸四郎が子供のころ、父親の白鸚(はくおう)に稽古をつけてもらっていたときのこと、なにかの...
縦だか横だかわからないステーキ  ステーキというものに縁がない。学生時代、ファミリーレストランでバイトをしていた友人が、職場からくすねてきたサーロイン・ステーキを調理して振舞ってくれた。3人前ぐらいあったのをみなで分け合って食べたのだけれど、なんだか薄っぺらな肉片に過ぎず、取り立ててうまいわけでもなかった。ちょっとがっかりしな...
だいじょうぶ 前なんか向かない うしろだって振り返らない 上なんか見上げない 下だって見下ろさない 静かに眼を閉じて闇の道 ただ歩いてゆけばいい 肩の荷なんか降ろさなくたって 背中の鎖 断ち切らなくたって つながれた過去すべて ちからいっぱい引きずって こころのかけら詰まったバッグ抱え ただ歩...
ハードボイルドな空  暗くどんよりとした鉛色の雲が、この街を押し潰すように低く垂れ込めていた……などというとハードボイルド小説の書き出しのようだが、5月31日の夕刻、東京地方は雷鳴とどろいて、まさに鉛色の雲がどよよんと押し寄せた。こののち凄まじい豪雨となったのはいうまでもない。  ハードボイルドなホームレスは、し...
スポンサーリンク