10万人のホームレス

スポンサーリンク

 新潟県中越地震はたいへんなことになっているようだ。当初はその規模や被害の報道が多かったように思うが、時間が経つにつれ、被災民の過酷な避難状況にメディアの焦点が移行しつつある。

 以前『住まいは人権か』で阪神大震災の状況に触れたけれども、おなじようなことが新潟でも起こりつつあるように思う。真冬ではないもののすでに夜間は寒く、固い床で毛布にくるまって寝る不安な日々、温かな食事の摂れない毎日、風呂に入れず清潔にできない時間、プライバシーのない精神的疲労、肉体的な疲労に加え、精神的なストレスが蓄積してゆく……。睡眠不足、疲労、免疫力の低下、などなど。屋外トイレの脇で倒れたり、避難中の自動車内で亡くなった人も出はじめている。高齢者を中心に、すでにこうした健康被害が広がりつつあるようだ。

 現在、避難民は10万人を超えたという。誤解を恐れずにいえば、帰る家のないこの人たちは、みなホームレスである。
「あったかい風呂に入りたい」
「味噌汁が恋しい」
 という避難民の声。ほかにも、
「畳で寝たい」
「手足を伸ばしてくつろぎたい」
「布団が恋しい」
「温かい食事が欲しい」
 など、想像される彼らの心の声は、ホームレスもまた共通に持つものだ。
 心からお見舞い申し上げるとともに、一刻も早くふだんの生活に戻れるよう願ってやまない。

 余談ながら、すでに一部のメディアでも報じられているが、ボランティアで現地入りする人は、避難民に不用意に励ましのことばなどかけないよう注意されたい。こうしたミスは事前の勉強で防げる。たった今、あなたは知った。それでは、いってらっしゃいッ!

関連記事

川崎市ホームレス自立支援施設問題の推移... 最新トピック ★12月15日 16日付毎日新聞によると、「川崎市社会福祉協議会」が市立川崎高校福祉科の学生、「愛生寮」の朝倉所長、周辺住民、ボランティア団体メンバーなど約200人を集めてパネルディスカッションを開いた。住民からは施設設置経緯における市の対応への批判、現在の利用者との良好な関係などが報...
ホームレス絞殺事件 読売新聞やら朝日新聞やら毎日新聞やらによれば、7月26日午後8時ごろ、川崎市内の多摩川河川敷に小屋掛けしていたホームレスが、おなじホームレス仲間を絞殺しちゃったんだって。容疑者は自首したというが、嫌な事件だなァ…… 小屋の中で一緒に酒を呑んでいたんだが、金銭問題をめぐって口論になったんだと。殴り...
ホームレスが施設に損害賠償請求 読売新聞によると、川崎市のホームレス一時宿泊施設を利用した男性が、精神的苦痛を受けたとして施設を訴えたというんだな。番号で呼ばれたり暴言を吐かれたそうな。施設運営会社ならびに業務委託している市に230万の慰謝料請求だ。3月から6月までというし、民間なら「愛生寮」ではないな。業務委託というとあそこの簡...
ほとんど進まぬホームレス施策 「遅れる施策、効果鈍く」と10月4日の東京新聞が川崎市のホームレス施策について報じた。 現在、川崎市のホームレス施策は一時宿泊施設である「愛生寮」がほとんどすべてをまかなっている。しかし、その後につづくはずの自立支援センターなどの設置が進まないため、「出口」を設けることができない。同施設の朝倉所...
スポンサーリンク