思慮深さ

スポンサーリンク

ブログの訪問者もいろいろだけれど、滞在時間など見ていると興味深い。ウェブサイトは印刷物よりも斜め読みされるケースが多いのだが、それでもこの速さで読めるとは到底思えない速度で読み飛ばされてゆくことがわかる。

このブログで、ひとり平均3分弱である。速い人では1分ぐらいだ。書いたぼくより速く読む(笑)。読むというより眺めている速度である。これでは文章と文章のあいだにある余白、行間を読んでもらえるわけはないし、読んだあとの余韻にひたってももらえない。おそらく考えながら読まれていないから、内容さえまともには理解されていないだろう。

そんな中、時折、じっくりと腰を落ち着けて読んでくださる読者がある。単に読むのが遅いだけなのかも知れないけれど(笑)、おなじものを繰り返し読んでくださる人もある。なにかが心に引っかかり、考え考えしながら読んでくださっているのだろうと思う。とてもうれしい。

丸谷才一だったか、本は読むだけではダメで、読んで「考える」ことが大切なのだ、といっていたけれど、読んで「はぁそうですか」だけで終わってしまうようなもの、あるいは「いや、そうじゃない」という単一な反論を引き起こすようなものを書くのは、書き手として極力避けたいとは思う。

ものごとを見る角度は実にたくさんあって、訊かれて直ちに答えが出せるほど単一ではない。なにごとにもハキハキと即答できるような人は気持ちがよいけれども、逆にいうと、多面的な思考によって深く悩むことなく一面的な結論を持っているだけで、実際にはなにもわかってはいないということもできる。

世界を知るには、あまりにも人生は短過ぎる。訊かれて腕組みをしたまま押し黙ってしまうような人のほうが、むしろ思慮深く信用できる人間だともいえるだろう。だから、ひとりでも多くの読者を腕組みさせてやろうと思ってはいるのだけれど、なかなかどうして、これがとってもむずかしいのだが。

関連記事

ホームレスを整理ポストへ 人生にはよいことも悪いこともある、というのが一般的な見解で、だから「禍福はあざなえる縄の如し」なんてむかしの人はいったのだが、おそらくこういうことばは気休めから出てきたのだろう。 実際には、個人によって大きなばらつきがあるものだ。よいことが多くつづく人と、悪いことばかり重なる奴がいる。もちろん、ぼく...
あなたのこころ。 誰かのそばに最後まで付き添ってやりたい、という気持ちは常にある。ひとりぽつねんとして、うずくまって在るこころ。誰も気づかずにただ通り過ぎてゆくだけのこころ。誰かが気づいたとしてもやがて離れていってしまうだけのこころに、最後まで付き合ってやりたい気持ちはある。もう誰もいなくなっても、俺だけは最後まで付...
こころの周波数 10日か半月ぶりぐらいにmixiに行ってみる。知人たちの日記をひととおり読んだあと、「足あと」というのを見た。これはぼくのプロフィールを見にきた人たちが残してゆくアクセス記録なのだけど、ぜんぜん知らない人たちがたくさんきていた。よくわからない。 このブログを含め、一般のサイトは、個人のブックマーク(...
ホームレス、自業自得 ホームレスなんざ自業自得よ。ほかの奴らは知らねぇが、俺自身は自業自得よ。俺にゃ善人ヅラは似合わねぇ。人に与えるものなんか、なにひとつ持っちゃいねぇからな。俺は奪うだけの人間だ。それだから悪党なのさ。...
スポンサーリンク