雨降る晩に

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 雨がしとしとと降りつづける深更にただひとり、ぽつねんと路上の影に立ち止まっていると、なんだかひどくわびしい。天から雨粒がぽつぽつと落ちてきては、透明な傘の向こうで粉々に砕け散ってゆく。ざぁざぁとやかましい音がしているのにひどく静かなのは、人間がいないからだ。自分ひとりだけしか人間がいない。まるで世界が消え去ってしまったように静かだ。ただ、雨の音だけがしている。

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