だいじょうぶ

スポンサーリンク

前なんか向かない うしろだって振り返らない
上なんか見上げない 下だって見下ろさない
静かに眼を閉じて闇の道 ただ歩いてゆけばいい

肩の荷なんか降ろさなくたって
背中の鎖 断ち切らなくたって
つながれた過去すべて ちからいっぱい引きずって
こころのかけら詰まったバッグ抱え ただ歩いてゆけばいい

リセットなんて できるはずない
忘れたなんて いえるわけない
過去は過去 だけど今ここにある
ときが過ぎても 景色がちがっても
気持ちはいつでもよみがえる

明るく元気に前向きなんて どこのアイツがいったんだろう
そんな生き方できるほど 器用じゃないし 柄でもない
苦しみ 哀しみ やさしく抱き締めなかったら
傷ついてる気持ち どうして知るのだろう
傷ついてる彼ら どうやって癒すのだろう

あなたの重荷 ぼくは背負えない
あなたの哀しみ ぼくはわからない
あなたのちからになれないから
せめてあなたの隣 ただ並んで歩くよ

自分ひとりだけだと思ってないかい
もう誰ひとりいないと思ってないかい
立ち止まって見渡してごらん
どこかにぼくがいるはずさ

自由にしてればいいじゃない
好きにやったらいいじゃない
アイツの眼なんか気にせずに
自分の気持ちだけ 自分のこころだけ
なぞって 寄り添って

強く優しく美しくなんて どこのアイツがいったんだろう
そんな姿で生きられるほど 器用じゃないし 柄でもない
弱さや醜さ 思い切り抱き締めなかったら
傷ついてる気持ち どうして知るのだろう
傷ついてる彼ら どうやって癒すのだろう

弱くたっていいじゃない
醜くたっていいじゃない
傷ついてる苦しみ 両手でやさしく抱き締めて
そのちいさな耳元に そっとささやいてあげて

オーケイ あなたはきっとだいじょうぶ
オーケイ ぼくもきっとだいじょうぶ

なみだ 流しつづけていいじゃない
嗚咽 もらしつづけていいじゃない
傷ついてる哀しみ 両手で思い切り抱き締めて
そのちいさなくちびるで そっとささやいてあげて

オーケイ あなたは絶対だいじょうぶ
オーケイ ぼくも絶対だいじょうぶ

関連記事

とあるホームレスの一日 某月某日 公園のベンチにしわくちゃの新聞がみ一枚を敷き、そっと腰を下ろす。春とはいえ、まだ首筋を冷たい空気が這いのぼってくる深更である。ほったらかしのブログをどうするか考える。心配してコメントをくれた人たちに取りあえず感謝はしたものの、たいへんに申し訳ないことだが個別の返事は差し控えることにする。ど...
眠りを拒絶するベンチ(その4)  川崎の住宅地のど真ん中にある、ごくちいさな公園。1本の植木をぐるり囲む丸いベンチにも、眠りを拒絶するパイプが容赦なく張り巡らされている。もっとも、ここは三方が住宅に取り囲まれているうえに非常に狭いので、ホームレスが寝るにはあまりにも不適切な場所である。当然、ホームレスはこのような場所にはやって...
止まらない涙 Side A ことの起こりはこんなことだ。かなり以前になるが、あるボランティアの運営するブログにその人の友人であるボランティアの男性がコメントし、ぼくがその男性にあいさつをしたところ無視されたという、たったそれだけのことなのである。けれど、ぼくはそのことでずいぶんと悩み、なぜ無視されたのか、なぜ相手...
起き抜けの景色  眼を開けると茂った木々の向こうに青空が見えた。しばらくぼんやりしてから公園の硬いベンチの上、えいやッと身体を起こす。雨が過ぎ去って、今日は暑くなりそうな予感がする。どこか日陰を探そう。  ホームレスになりたてのころ、眼を覚ましてすぐには、自分の居場所がわからないことが多かった。見慣れぬ高い天...
スポンサーリンク