涙さえも自分のために

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今日も酒、入っちゃってます。えへへ。ネットカフェってなぁ酒呑んだらダメだから、バレたら退店だ。でも、俺は自己チューだから、酒だってなんだって飲むんだよッ! うひ~、まずいねぇ酒ってやつはッ! なんでこんなもんを呑むんだぁ?

俺はねぇ、今まで他人の思惑に振りまわされてきたの。他人の顔色をうかがいながら、他人に合わせて生きてきたの。だのに、信頼に応えなかっただとか裏切っただとかウソツキだとかいわれて、切り捨てられてきたの。自分を殺して生きてきたらこうなっちゃって、自分で自分を所有してる感じがなくなっちゃったのよ。

俺はねぇ、自己チューになって自分を取り戻してるんだよッ! てめぇがてめぇ自身のものであるってことを、自己チューになって確認してるんだよッ! 健次郎って奴ぁ俺自身のものなんだってことを確かめてるんだよッ!

人間てのはなぁ、そうやって自分が自分自身であることを確認して、初めて安心できるんだよ。そしたら自分自身を手放しても大丈夫なんだって、初めて人に与えるようになれるんだよ。これは自分のものなんだってことがわかっていないうちは、安心できないんだよ、手放せないんだよ。だから、奪うだけなんだよ。

人のことよりまず自分のことを考えるんだよ、今の俺って奴はッ! そういうことになってんだよッ! そういう時間が必要なのッ!

うい~、っとくらぁ。俺は人を利用しますッ! 徹底的に利用しますッ! 奪うだけ奪いますッ! 人の話をきっかけとしてヒントを得てあちこち調べていろいろ考えて、そうしてトピックだって書いちゃいますッ! なにかを表現すれば、必ず誰かを傷つけることになるのは、これはもう表現者の宿命ですッ! ありとあらゆる表現者がなにかを表現し、そうして必ず誰かを傷つけているのですッ!

自立がなんだってんだ、クソ。自立なんざ、べつにえらかねぇや。自立の先にゃ相互依存、相互補完、相互扶助って高い山があるんだ。世間でちゃんと自立してるような人は、よぉく見ると他人と持ちつ持たれつの関係になってる。与え、与えられている。あげたりもらったりしてる。「人情」ってのはそういうヤツだって、橘屋円蔵もいってたじゃねぇか。てめぇひとりでなんもかんもやろうとして人から受け取らないのは、ほんとうの自立じゃねぇんだよ、バカやろ……

他人の心の痛みがわからない、だってぇ? そうよ、俺にゃ人の心の痛みなんざさっぱりわからんよッ! てめぇの心の痛みはわかるけど、人の心の痛みなんかわからねぇよッ! だけどなぁ、わかろうと努力はしてんだよッ! できるだけのことはしてんのッ! やれるだけのことはやってんのッ! そいでもわかんねぇんだよッ! やってんじゃねぇかッ! 俺はやってるよッ!

そうよ、いってることとやってることが全然ちがうよッ! 言行不一致よッ! 二面性がある? あるよッ! 俺は裏オモテのある人間よッ! それがどうした、あぁん? 俺は悪党だから善を望む。悪党だから善を欲しがる。理想を唱えて、でもできねぇ。できねぇからってなにが悪いんだ? 試行錯誤して失敗してなにが悪い? 目指すだけで充分じゃねぇかよッ!

なんか気持ちわりぃ……。ちょっと吐いてくる。

吐くもんが胃にねぇからエライ目に遭ったぜ。うひ~。

そいでよぉ、そんでもってよぉ……? なんの話だっけ? まぁいいやな。黙って聞けや。

現場の現実を知らない? あぁ、そんなもん知るかッ! そんなもん知らなくったって、基本の一手は常に決まってんだよッ! その基本を外れたらうまくゆかねぇってことは、これはもう自然の法則だから、誰も逆らえねぇんだよ。勝者を叩き潰して敗者にし、敗者が勝者になっても、敗者がいる限り、勝者はいずれまた敗者になるんだよ。だから、敗者を作らないこと。これが人間関係の原則なの。この原則を外れてうまくゆく人間関係、ひいては社会はあり得ないのッ! わかってんのかよぉ、そこのぼうず?

俺はねぇ、ケンカはします、ケンカは。でも殺し合いはしないの。袋のネズミの袋の口は閉じないの。逃げ道を閉じたら殺し合いになっちまうだろ? だから閉じないの。

あンタねぇ、俺は銃も刀も使えるんだよッ!? あンタの首と胴をきれいさっぱりお別れさせることもできるし、20メートル先にいるあンタの頭を拳銃で吹っ飛ばすこともできるんだよッ!? 50メートル先のあンタの胴体だってぶち抜けるんだよッ!? あンタが刀を振りまわしてもせいぜい引っかき傷しか作れねぇし、拳銃ぶっ放したところで5メートル先の俺にも当てられないのにさ? わかってんのか、そこの小僧?

だからさぁ、プロはさぁ、これがいかに危険なものかをよぉく知ってるからさぁ、こういう物騒なものはできるだけ使わないように、使う状況になる前に手を打とうとするわけよ。その代わり、抜いたら必ず相手を殺す。銃も刀もその覚悟で抜くわけよ。トーシロほど早く抜きたがるが、プロはギリギリ最後の瞬間までなかなか抜かないわけよ。抜いたら殺し合いだから。

だからさぁ、よく時代劇でさぁ、峰打ちってあるじゃんか? 刀の刃じゃないほうで相手を殴るヤツ。あんなことはプロはやらないんだよね。あんなことするぐらいなら、はじめから抜かないんだよ。だいたい峰打ちってなぁよほど格下でないと通用しなくて、ふつうは切っちゃわねぇとこっちがあぶねぇから切っちゃうんだよ。つーか、刀の峰にゃ焼きが入ってねぇから、峰打ちすると刀が折れやすいんだよ。だから切っちゃう。

刑事ドラマなんかでも、よく犯人の手とか撃つじゃん? あんなこともあり得ないわけ。実際には、引き鉄を引くときゃ、犯人を殺さなきゃならない状況だから撃つわけ。デカイ胴体に数発ぶち込んで、犯人を確実に仕留めるわけ。手みたいなちいさな標的は狙わないんだよ。外れたらどうすんだってのよ。初弾を外したら、あとの弾なんかまず当たらないからね。「下手な鉄砲、数撃ちゃ当たる」だってぇ? 実際にゃ当たらねぇんだよッ!

あのねぇ、ケンかってのはねぇ、仲直りができることが原則なの。終わったあとで「おもしろかったな。またやろうぜ」ってぐれぇじゃなきゃぁ、それはケンカじゃなくて殺し合いに近いの。俺もこのブログで口論とかよくするけどさぁ、頭にゃくるけど憎いわけじゃないのよ。せっかくきてくれたんだから相手をするのが礼儀じゃんか。でも、殺し合いはしないわけよ。

そいでトーシロはさぁ、相手を殺しててめぇたちだけで気勢を上げてたりするんだけどさぁ、プロはそのあいだ、相手を手厚く葬って両手を合わせたりするわけよ。なんつーかなぁ、殺した相手にもちゃんと敬意を払うわけよね。殺したくって殺したわけじゃないんだから。殺したくないけど殺さざるを得なかったんだから。生かしたかったんだけど殺しちゃったんだから。

トーシロはどうやって相手を殺すかを考えるけど、プロはどうしたら相手を殺さずに済むかを考える。「闘争」とかいうのもおなじ原則なんだよ。わかってんのかよぉ、そこの「ナントカ運動」のオッサンよぉ?

……あー、酒がまずい。人は哀しいねぇ。人生はつらいねぇ。なんでわかり合えねぇんだろ? なんで闘っちゃうんだろ? なんでわかり合おうとしないんだろ? なんで切り離しちゃうんだろ? なんだって人より自分を大切にしちゃうんだろ? なんだって自分より人を大切にできないんだろ? なんだって俺にはそれができないんだろ……

あぁクソ、また涙が出てきた……。この涙だって自分のために流してる涙なんだ。人のためにゃ泣けねぇんだ。なんてひどい奴なんだ俺はッ! けど、涙が止まらねぇんだよ、ちきしょう……

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