生き方の「型」を持つ

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ニートの原因はさまざまに議論されてきたが、専門家も一般人もマスコミもおおむね、

  • 若年者の正規雇用の道が非常に険しいという雇用の問題
  • こうすれば幸せになれるといったモデルの喪失
  • 将来の見通せない希望なき社会
  • 「自分探し系」の若者の増加
  • 働く意味がわからない若者が増えた
  • 若者の無気力化
  • 若者のコミュニケーション能力の低下

などといった見解に固まりつつあるようで、だからでしょう、政府の対策も「ヤング・ジョブスポット」なんかで精神的な相談に乗ったり、「若者自立塾」なんかで働く意味を教えたりコミュニケーション能力を高めたり、という方向に進んでいる。

で、わたしはここで、
「ほんとうにそうか?」
と考えるわけである。

多くの人たちがいっている上記のような意見は、おそらくおおむねまちがってはいないだろう。なにより、わたしもおなじように考え、だいたいおなじような結論に落ち着いた。しかし、ここで終わってはあたりまえの考えでおもしろくない。だから、改めて問い直すのだ。
「ほんとうにそうか?」
と。

雇用や社会の問題はたしかにそのように思われる。だが、心理的な側面は、必ずしもそうはいえない気がする。たとえば幸せになるためのモデルがない、というのは、それは身近に見当たらなくなっただけのことであって、小説や映画の中にはいくらでも転がっているものだ。

別のいいかたをしよう。なにがしかのモデルがない、というのは、生き方の型を持っていないということだ。それはなにも幸せになるためだけじゃない。こういう生き方はかっこいいとかこういう考えはかっこいいとか、だから自分も真似したいとか、そういう単純なことだ。今、若者に必要なのは、「こうありたい」という生き方の型だろうと思う。

こんなものは他人が教えられるもんじゃない。本人が見つける以外、手立てはない。いざとなったらなんでもよいから適当にみつくろって、その型に自分を押し込んでしまうこともできる。あちこちはみ出してさまにゃならないが、それでも「型」は見つけたわけだ。そのうちなんとか見られるぐらいにはなってくる。自由な中で無限の可能性を探すよりも、むしろ自分で自分を制限してゆくような方法を考えてみるべきだろう。「自律」である。

もうひとつ。共同生活でコミュニケーション能力を高めながら仕事の意味を探る、みたいな取り組みも、少しポイントがずれているような気がする。やりがいを見つけてもらう、といった目的があるようだが、こうした作業のモチベーションは簡単に高めることができるのだ。

仕事を任せて「責任」を与えよ。

手取り足取り教えるのではなく、結果だけを求め、プロセスは課題とすればよい。耐え切れぬ責任ではまずいが、通常、ひとつの作業を任せられた人間は、その責任を果たそうと自分で考え自分で行動する。ナントカ動機というやつだ。ポイントポイントで助言するだけでよい。あとは本人が勝手にやるはずだし、人間はそれを楽しいと感じるようにできている。コミュニケーションの問題というのとはちょっとちがう。

とっちらかった意見になってしまったけれど、世間の多くで固まりつつある見解に、ちょっと別の切り口を与えてみたいなと。

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