差別を促進する「善良な市民」たち

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「ホームレスに占領されてしまった哀しい公園たち」は、主に川崎に在るホームレスの状況を写真で紹介しているサイトである。といっても好意的に取り扱っているわけではなく、ご立派な一般市民にとってホームレスがいかに迷惑な存在か、ということを全身全霊をもってアピールしているサイトだ。

掲示板は行政のホームレス施策への批判のほか、当然のことながらホームレスに対する強烈な攻撃意見が渦巻いていて(最近はそれほどでもないようだが)、ホームレス自身が読むのにはかなりしんどい場所であるが、かつて、わたしはここに出入りしたことがある。彼らは地域の住民であり、わたしも彼らの地域に出入りする。実際には、そこは彼らだけの地域ではなくわたしの地域でもあるのだが、いずれにせよ近しい関係にあるからだ。話せば多少はわかり合えるかも知れないと思ったのだ。

結局、常連メンバーから陰険な嫌味や皮肉、あるいは侮辱や嘲笑を受け、こちらもブチ切れてしまい、あげくに飛び入りの客にあからさまに絡まれ、わたしはほうほうの体で逃げ出した。散々な結果であったものだった。

ホームレスをあからさまに罵倒すると批判されるので抑えてはいるのだけれど、参加メンバーには根底にホームレスに対する嫌悪感があるようだ。それをはっきりと表明するメンバーもいるぐらいである。
「市民はホームレスに関わりたくない」
と、なんと川崎130万市民を代表しちゃう身の程知らずもいる始末だ。おのれに自信がないのだろう、ハンドルに「市民」と付け、徹底してホームレスとの差別化を図っている者も見受けられる。涙ぐましいまでの努力である……

批判は当然にホームレスに肩入れする者にも向けられて、試しにホームレスを擁護するような書き込みをしてみたまえ。自分たちと意見を異にする敵と思われたが最後、それまでワイワイガヤガヤ楽しくやっていた掲示板が、突如シーンと静まり返り、まず管理人さんが改まった口調で差し障りのない意見を述べる。ややあって、それまでとは打って変わった態度の常連メンバーが慇懃無礼、冷静さを装った挑発的な突っ込みを陰険に開始する。ついでに枝葉末節、重箱の隅をつつくことも忘れない。というよりも、こちらが主たる目的のようである。頭にきて冷静さをなくしてくれれば計画通り。二度とはこないだろうから、今までどおり仲間内でワイワイガヤガヤ楽しくホームレスの悪口をいっていられるという仕組みだ。排除の構図がしっかりと出来上がっているのである。

徒党を組み、仲間内でかばいあい外部者の侵入を拒むという、絵に描いたような仲よしクラブなのだが、敵と味方という考え方、分け方から成る、こうしたご近所同士で作られる仲よしクラブの欠点は、自浄作用を欠くことであろう。市の環境問題などを話し合う市民協議会のメンバー、あるいは公園の関係者など、裏のネタをリークして貴重な情報を提供し、歓迎されてもいる。だが、裏を返せば、彼らはその任にあってなにもしなかったということに過ぎない。しかし、それに対する自責の念が彼らの口から語られることはないし、だれも突っ込むこともない。これが仲良しクラブの限界であり、マスコミを賑わすような問題を起こす多くの会社を見るまでもなく、なにがしかのグループというものはこうしたことから腐ってゆくのだ。幸いに、わたしのブログではボランティアやホームレスの一部を激しく批判している。そうそう腐りはすまい。

わたしの意見の中でホームレスの分類はひとつのキモなのだが、彼らにそのような考えはない。したがって、彼らが語るホームレスはすべて一色に染め上げられる。わたしもホームレスである以上、彼らの攻撃対象に入る。中国や韓国で反日感情が高まっているが、自分のせいではないのに日本人というだけでなぜこれほど非難されなければならないのか、嫌な思いをした人も多かろう。それとおなじ感情が、わたしの中で激しく渦巻くのだ。ホームレスというだけで、なぜこれほど激しく非難されなければならないのか、と。

たとえば、ホームレスは労働の義務を果たしていないだとか、納税していないだとかいって、攻撃の口実にする者がいる。
とんでもないトンマである。
ホームレスの大半は働いているし、しかし課税されるほど稼いではいない。ホームレスの低収入を非難するのであれば、障害を持つ人や母子家庭など、他の低所得者も同様に非難しなければならない。
「納税していない障害者は図書館を使うなッ!」
といわなければならないことになる。正気の沙汰じゃない。だから、まともな人は、ホームレス問題に義務を絡めた話をしないのだ。逆にいえば、ホームレスと義務とを絡めて話している者は、まともではないといってよい。あなたがそうでないことを祈る。

今、かのサイトから、定期的にこのブログを訪れている人はいないようである。以前、わたしは、
「ホームレスの意見など聞いてもしかたない」
というような意味のことをいわれ、愕然としたことがあったけれど、相変わらず彼らにとってはそうなのだろう。まこと、憎いはホームレス、か。

余談ながら、わたしのブログには厚生労働省や地方自治体からのアクセスも多い。だが、あろうことか、お膝もと、川崎市からのアクセスはない。残念ながら、市の連中も住民同様、ホームレスの意見など聞く耳を持たぬようである。泣けるゼ。

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