ニート化する若者たち

スポンサーリンク

 sin8さんという方の「研究員の日々雑感」というブログでニートなることばを見つけたが(「若年層のニート化は誰のせい?」)、近頃ニュースになったから、実にあちこちでよく見かける話題だ。要は「働く意思のない人」のことで「働く意思はあるが仕事がない人」とはちがうらしいのだけれども、若い人たちの間でこのニートが増えているのだそうである。

 まァ、家庭がすねかじりを養っておけるほど余裕があるのか、あるいはやりたい仕事が見つけられないというような社会的な問題もあるのかも知れないが、こりゃいったいどうしたことなのかと思う。

 お金のためだけなら金持ちは働かなくてよい。だが、実際には、有り余るほどの財産を持っている人物でも、それとはまったく関係なく、やはり仕事はしているのだ。それは、仕事がお金を与えてくれるからではなく、“自分の価値を高めてくれる”からではないのか。なにかを成し遂げる自分を誇りに思い、そしてまた周囲もそれを賞賛してくれる、そのことによって自分の価値を高め、またそれを確認できるからだろう。そうしたことに踏み出せない若者は、自分の価値に大きな不安を感じているのだと思う。自己評価が低いのだ。

 なにかモラトリアムということばを思い出させるような現象だけれども、この先、自己評価を高める場を得ることができなければ、つまるところ、彼らの行き着く先はホームレスである。

 ★今日のポイント

  • なにかを成す自分を誇りに思い周囲も賞賛してくれるので、仕事は自分の価値を高めてくれる
  • ニートは自己評価が低いので自分の価値に不安があり、就業に踏み出せない
  • 自己評価を高められないと、将来、ホームレスになる可能性がある

 ※この否定的見解の一部は、その後180度転回してゆく。詳しくは『ニートと引きこもり(1)』へ。

関連記事

ニート脱出にブログがひと役 山形大学の加納寛子助教授は10月30日に開かれたシンポジウムで、ブログがニート脱出に役立った事例について報告した。朝日新聞が報じた(リンク切れの可能性があります)。加納助教授によれば、 「ネット上で他者とやり取りをすることが、自分を客観的に見つめるきっかけになることもある」(同紙より) そうである。...
「働く若者ネット相談」がスタート 7月31日付の日経新聞によると、尾辻厚生労働相がニート対策に、 「お金がかかってもいい。一人でも多くの若者に働く意欲を持ってほしい」 と述べ、予算の拡充方針を示したという。 その厚労省では8月1日から「働く若者ネット相談」を始めるという。パソコンやケータイで専門家の相談を受けられるそうだ。ネットなら...
生き方の「型」を持つ ニートの原因はさまざまに議論されてきたが、専門家も一般人もマスコミもおおむね、 若年者の正規雇用の道が非常に険しいという雇用の問題 こうすれば幸せになれるといったモデルの喪失 将来の見通せない希望なき社会 「自分探し系」の若者の増加 働く意味がわからない若者が増えた 若者の無気力化 若者のコミュニ...
「ちゃんといい加減に生きよう」と玄田さん... ニートなどの研究で知られる東京大学社会科学研究所の玄田有史助教授が「ニートが大人に問うたこと」というテーマで講演したとライブドアニュースが報じた。助教授は「社会全体が余裕を失っている。生真面目になりすぎるのではなく、"ちゃんといい加減に"生きよう」と語ったという。  玄田助教授は「何でも理解し...
スポンサーリンク